【恩納村：リゾート観光の中心地】沖縄県の市町村別マーケット分析

恩納村は沖縄屈指のリゾート地であり、観光客数は村人口の何十倍にもなります。村長の発言によれば「人口約1.1万人の村に年間約280万人の観光客が訪れる」状況です​。これはまさに観光客：地元住民が約25:1という圧倒的な比率で、村の産業・暮らしは観光抜きに語れません。海岸沿いにはハイクラスなビーチリゾートホテル（ホテルモントレ沖縄、ANAインターコンチネンタル万座ビーチなど）が林立し、新婚旅行や家族旅行の人気エリアです。また「青の洞窟」で有名な真栄田岬や万座毛といった自然名所もあり、マリンアクティビティのメッカでもあります。外国人観光客にも昔から人気が高く、那覇市から直行バスが運行されるなどアクセスも整備されています。

主要施設としては、村内の国道58号沿いに道の駅「おんなの駅」があり、新鮮な海産物料理やスイーツを目当てに観光客で賑わいます。また村内には琉球大学の海洋研究施設やOIST（沖縄科学技術大学院大学、所在地は隣接する恩納村谷茶ではなく隣村ですがキャンパス一部が近い）など学術拠点も存在し、これらは観光とは別の顔を持っています。とはいえ村全体としては観光リゾート一色であり、平日昼間は観光客で溢れ、逆にオフシーズンや深夜には閑散とするという季節変動・日周期変動が大きい地域です。地元住民は昔ながらの集落に住んでおり、観光地とは一線を画したコミュニティも維持されています。このように「観光の表舞台」と「集落の暮らし」が混在するのが恩納村の特徴です。