
YouTube成功の本質は“動画を作る前の準備”にある。
今回ご紹介する動画は、元YouTube社員であり、The Upload Club創設者のHayley Rose氏が、累計1000億回超の再生に関わってきた経験から導き出した思考法についてまとめられた内容です。
YouTubeの中に居た人が語る5ステップ戦略を視聴したときには、これをは皆さんにも知っていていただきちと思いましたので、日本語で要約・解説をさせていただきました。
03:00 The Upload Clubの3つのサービス
05:44 サムネイルの本当の役割――あなたが思っているものとは違う
08:05 YouTubeで最も重視すべき指標(メトリクス)
12:20 全クリエイターが知っておくべき5つのステップ
15:22 ステップ1:アイデア
19:14 ステップ2:プリプロダクション(撮影前の準備)
25:22 ステップ3:撮影当日
28:35 ステップ4:編集
38:18 ステップ5:アップロード
43:37 HayleyがYouTubeで働いていた時の経験
50:55 クリエイターエコノミーにおける巨大なチャンス
57:32 クリエイターとは何か?
59:55 元YouTube社員によるアルゴリズムへの見解
1:01:50 クリエイターへの実践的アドバイス
Hayley Rose(ヘイリー・ローズ)とは?
・元Google・YouTube社員(在籍10年)
・YouTubeのトップクリエイター獲得チームで活躍
・有名TikTokクリエイターやポッドキャスターをYouTubeに招き、1か月で数億再生を達成
・独立して「The Upload Club」を設立。現在も毎月2億再生以上をサポート
さっそく、Hayley Roseの5ステップを翻訳・要約してみました
【要約・日本語ダイジェスト】
Hayley Rose『クリエイターが極めるべき5ステップ』インタビュー要点まとめ
■冒頭の自己紹介・背景
ヘイリー・ローズ氏は元Google・YouTube社員。
自身のエージェンシー「The Upload Club」を運営し、クライアントのYouTube月間再生数は2億回超。
在籍時はTikTokやポッドキャスターの大物クリエイターをYouTubeに誘致し、ゼロから1か月で数億回再生に育てた経験。
■YouTube戦略コンサル「The Upload Club」の主なサービス
YouTubeチャンネルの監査
急成長→伸び悩みで相談するクライアントも多い。データをもとに改善点を徹底提案。
継続的な戦略サポート(リテーナー契約)
実際の施策を伴走・実行までサポート。
サムネイル&タイトルのテスト
プリプロダクション(事前設計)で最も重要と強調。サムネ&タイトルを複数パターン制作し、テストの上で本番に投入。
■サムネイルとタイトルの本当の役割
「サムネとタイトルは“動画の内容を届けるためのパッケージ”。本の表紙のようなもの」
クリックベイト(釣りタイトル)は逆効果。内容と違うと視聴維持率が下がり、YouTubeが拡散を止める。
本物で魅力的なパッケージを作り、“なぜこの動画を観るべきか”を直感的・潜在的に伝えるのがコツ。
■YouTubeで重視すべき3大指標
インプレッション数(YouTubeが何人に表示したか)
クリック率検索結果が表示された回数のうち、クリックされた割合(CTR検索結果が表示された回数のうち、クリックされた割合)(表示されたうち何人がクリックしたか)
視聴維持率・視聴時間(どこまで観られているか)
公開直後の最初の数時間~7日間が特に重要。
反応が鈍い場合、**サムネやタイトルの“プランB”**にすぐ差し替える。
■YouTube成功のための「5つのステップ」
(Five Steps Every Creator Must Know)
・アイデア創出(Ideation)
- 「データよりも自由な発想を大事に」「即興演劇の“イエスアンド”思考でどんどん出す」
- サムネやタイトルが思い浮かばないものは早期に除外。
・プリプロダクション(Pre-production)
- サムネ・タイトル・台本アウトラインを撮影前に決定
- サムネ&タイトルは複数案テスト必須。台本は大枠の構造や“見せ場”、コメント促進のCTA、伏線などもこの段階で設計。
・撮影日(Shoot Day)
- 「段取り8割」準備こそが本番の出来を左右。
- 撮影現場で混乱しないよう環境・気分・段取りを整える。
・編集(Edit)
- “捨てる勇気”が大事。不要な部分を大胆にカット。
- 編集者には「なぜカットするのか」など意図をしっかり伝える。
- 最初の数秒(サムネの延長)が勝負。複数パターンのイントロやフックを試す。
・アップロードと公開後の対応(Upload)
- 公開後1時間~7日間が勝負!
- データを見て、サムネ・タイトル変更などプランBをすぐ実行。
- YouTubeはまず既存のファンに届け、反応が良ければ新規にも拡散。
■YouTubeのアルゴリズム観・クリエイターへのアドバイス
アルゴリズムは“人間の興味・行動”を反映している。「まず視聴者を理解せよ」。
データやアルゴリズムだけでなく、人間的な“質的要素”も大切に。
「とにかくまず始めよう(Just Do It)」が最大の戦術。
「アイデア創出ワークシート」や「YouTubeのサムネ・タイトル研究」が最初の宿題としておすすめ。
■動画内の見どころ
クリエイター経済は成長が止まらない分野。今後はコンサルや戦略家にも大きな市場がある。
アップロードには勇気がいるが、「継続すれば怖くなくなる」。
編集やコンテンツ作りは“人に伝え、委任できる”仕組みを作ることで効率が上がる。
■グッとシンプルにまとめると、、
YouTubeで成果を出すには、撮影前の設計・事前準備・分析と改善の徹底が最重要。
「公開して終わり」ではなく、公開後のPDCA(テスト&改善)が肝。
“楽しみながら量をこなすこと”が結局は成長の近道です。
すこし文章が続いたので読みやすくビジュアライズしてみました。右脳派の方にはこちらのほうが解りやすいかも。

📺 YouTube動画制作
- 「〇〇をやってみた」系
- 「△△の裏技」系
- 「□□の真相を調査」系
- 競合リサーチ: 似た事例が伸びているか?
- ビジュアル: サムネイルが思い浮かぶか?
- シンプルさ: 10秒で説明できるか?
- ターゲット: 誰に向けた動画か?
「それ面白い!さらにこうしたら?」で連鎖させる
- タイトル案が3つ以上ある
- サムネのイメージがすぐ湧く
- 企画の「一言キャッチコピー」が作れる
- 【爆速で上達】◯◯の裏技5選
- ◯◯初心者は絶対見て!最短テク
- プロが語る◯◯の真実
- 画像: 驚き顔+比較図、数字大きめ
- 文字: 『初心者必見』『99%が知らない』
- 1. オープニング: 最初の10秒に"衝撃"
- 2. 問題提起: メリット訴求
- 3. 解説パート: 3点に絞る
- 4. 視聴者参加: コメント促進CTA
- 5. クロージング: 登録/次回予告
- 5人にサムネ/タイトルを見せて反応確認
- 視聴者の疑問・参加ポイントが明確
- 最後まで見たくなる仕掛けがある
- 台本と小道具確認
- 衣装・メイク準備
- 機材チェック(カメラ・マイク・バッテリー)
- 撮影場所の明るさ・騒音確認
- サムネ用写真撮影リスト
・サムネ写真は「使う分+予備」複数撮る
・撮影後「良かった点・反省点」を即共有
- 機材トラブルに備えた予備プラン
- サムネ用素材を十分確保
- チーム全体で進行を共有
- 1. フック: 強烈なオープニング
- 2. 本編: 重要ポイントを先出し
- 3. 参加: コメント促進
- 4. 締め: クロージング
- 5. 予告: 次回/チャンネル紹介
- 「0:30〜0:55 → テンポ遅い、20秒カット」
- 「1:10の字幕、"◯◯"を"□□"に修正」
- ブランドカラー/テロップルール遵守
- NGワード・効果音/BGM指定
離脱防止が最優先事項
- 最初の10秒で離脱防止できているか
- 「なぜカット/残すか」まで具体的指示
- サムネと動画冒頭がズレていないか
- タイトル/サムネ/説明文(A/Bプラン)
- タグ、カテゴリ設定
- 公開日時(ターゲット層に合わせる)
- 初動流入導線(SNS/メール/ブログ)
- CTR 6%以下: タイトル・サムネ差し替え
- 48時間後: 伸びなければサムネ案Cに
- サムネ・タイトル"替え玉"を準備済み
- 自分でコメント欄を盛り上げる
- 7日間データ分析&改善PDCA実行
🎯 成功の4つの鍵
日本のYouTuberはどのように受け止めればいいのかを考えてみましょう。

日本人YouTuberが受け止めるべきポイント
1. 「アメリカ流=全て正解」ではないが、“武器”として使える
日本のYouTubeは、世界観や丁寧なストーリー重視、独自コミュニティ重視が強み。
ただし、“サムネ&タイトルの徹底テスト”や“データ重視の初動設計”などは取り入れると即、他と差がつく武器になる。
「自分らしさ×数字のロジック」のハイブリッド化がベスト。
2. 伸びている日本人YouTuberもすでに実践している
登録者100万超の日本人クリエイターも、実は裏でサムネA/Bテストやタイトル変更、公開後のリアルタイム分析と改善を当たり前にやっている。
しかし、日本語圏全体では“まだ少数派”なので、ここに早く取り組めば先行者メリットが大きい。
3. 「企画・設計で勝負の9割が決まる」という意識
「動画を作る前に勝負がついている」=多くの人は内容(撮影や編集)に力を入れすぎるが、本当に差がつくのは設計段階(企画・サムネ・タイトル・台本構成)。
特に**「サムネ・タイトルが即決まらない企画は捨てる」**という感覚は、日本のYouTuberにこそ必要。
4. A/Bテスト文化・PDCA発想を加速せよ
「一発勝負で公開」から「公開後もどんどん修正する」へ。
日本の“美意識”や“作品主義”も大切にしつつ、「実験・検証・改善」=ビジネスの当たり前をクリエイターにも。
5. 「人を動かす=パッケージングと初動の分析」
どんなに良い動画も、見られなければ“無いのと同じ”。
「クリックされるサムネ&タイトル」「公開初動の分析→即リカバリ」こそ、届けたい人に届く一番の近道。
1. コンテンツ企画・アイデア出しの考え方の違い
アメリカは「数字でヒットを狙う型重視」、日本は「自分らしさ・体験・ストーリー重視」
🇺🇸 アメリカ型:マーケット主導・勝ちパターン重視
・「どんな企画が伸びるか?」を徹底的にリサーチしてから作る
たとえば、YouTubeやTikTokの最新トレンド(流行っている動画の型やネタ)を調べて、数字が取れる“勝ちパターン”を見つけてから動画企画を立てます。
→ 伸びている動画やチャンネルを分析し、そのまま“型”としてマネしたりアレンジしたりします。
・エンタメと教育を組み合わせる(Edutainment)
「役立つ内容」もお堅い説明だけでなく、楽しく・面白く伝えることで視聴者を飽きさせません。
→ 例:「解説動画だけど、笑えるポイントやびっくりする演出が入っている」
・とにかく数字で判断、効率重視
「A/Bテスト」=いくつかの企画やタイトルを同時に試して、数字がいいものを採用します。
ヒットしなければすぐ撤退&別の案を試すなど、合理的に進めるのが特徴です。
🇯🇵 日本型:独自性・体験ストーリー重視
・自分(自社)ならではの“個性”や“体験”から企画を発信する
「他と同じより、うち(自分)はこう!」というオリジナリティや世界観を大切にします。
→ 例:「日々の体験を丁寧に語る」「自分だけの視点や経験を物語として見せる」
・ナラティブ(物語)型やVlog(日記動画)型が多い
日常の出来事や心の動き、感じたことをストーリーで共有する動画が多く、“じっくり共感してくれるファン”がつきやすいです。
・世界観やコミュニティを重視し、小さな“熱いファン”を大切にする
大ヒットを狙うよりも、自分の価値観に共感してくれる“濃いファン”を育てる戦略が多いです。
→ たとえば「毎日見てくれる視聴者」とのやりとりや、コメント欄での交流を重視するなど。
2. サムネイル&タイトル設計の違い
どちらが正解というより、自分のファン層や狙いたい効果に合わせて「いいとこ取り」するのもおすすめです!
🇺🇸 アメリカ型:「シンプルで直球」+「A/Bテスト文化」
サムネイル(動画の表紙画像)やタイトルは“ぱっと見てすぐ伝わる”シンプル設計が基本。
例:「3分で分かる」「驚いた」「爆笑!」など、数字や感情をハッキリ出して一瞬でメリットや内容が伝わるようにします。
A/Bテスト文化が根付いている
「どのタイトルやサムネイルが一番クリックされるか?」を複数パターンでテストして、実際の数字で判断します。
例:同じ動画に3種類のサムネイルを用意し、どれが反応が良いか試す。
🇯🇵 日本型:「説明型+世界観重視」+「直球より婉曲」
サムネイルやタイトルは“説明的で丁寧”、安心感や世界観を大切にする傾向
例:「○○で悩んだ時に読む話」「こんな毎日を過ごしています」といった、内容をじっくり説明するタイトルが多いです。
イラストや柔らかい色合い、独特の雰囲気(世界観)をサムネにも反映させることで、空気感ごと伝えます。
A/Bテスト(複数案のテスト)はまだ発展途上で、最初に決めた1つのタイトル・サムネで勝負する場合が多い
逆に言えば、「一撃必殺」を狙うので、慎重に言葉選びやデザインに時間をかけるクリエイターが多いです。
■結論:「日本流×アメリカ流の“いいとこ取り”が最強」
・世界観やストーリーでファンを作りつつ、“数字で成長を加速”させる。
・“作品主義”の美意識も持ちつつ、“PDCA型YouTuber”への進化が今後の勝者パターン。
・「自分の強み+“設計と検証”の仕組み化」=競争優位を生み出すカギ!
「自分らしさを守りつつ、成長の型はアメリカ流」
この二刀流が日本人YouTuberの伸びしろかなと思います